【私には】月組 NOBUNAGA−下天の夢−【無理だ】

*この記事は、この作品が好きな人には不快な表現が多いので、該当する人は読まない方がいいです…。

*私の怒りの矛先は演者でなく作り手に向いています。

 

 いやね、私は歴史好きだけど、今回の「NOBUNAGA」には「星逢」のようなディティールや趣は求めてないよ?
むしろ、信長とまさおの親和性のもとどれだけ既存の日本物をぶち壊して面白くしてくれるかってところを期待してたよ。
結果、そういう風にはなっていませんでしたね…。

 

もうとにかく話の筋だけはきちっとしてくれ!
誰がどういう気持ちで動いてるのかは、筋通してくれ!

そんなにこの信長嫌われなきゃいけないキャラクターか!?
なんか気付いたら全然人望ないんだけど。理由は一切不明。


信長だったらあるじゃん!
髑髏を盃にしちゃうとか比叡山焼き討ちとかそういう、極悪非道エピソードには事欠かない人ですよ!織田信長って人は!!
なのにその辺の話は出てこないから、なんでそんなに憎まれるのか全然分からない。
弟殺しのエピソード?
でもこの場面インパクト薄いし、そもそもこの時点で私は退屈で白目剥いてたので印象に残ってない。
あと、兄弟が理不尽に殺されるのはぶっちゃけ歴史あるあるだから、よっぽど力入れて描いてくれないと「はいはい早良親王パターンね」で済む。


あとね。一番解せないところ。

なんで、帰蝶を殺す→演説→みんな信長に心酔、なの?
帰蝶を殺す前に演説じゃだめなの?帰蝶を殺す意味あったアレ?
帰蝶=トップ娘役が無駄死にじゃねぇか!
もうこの辺の展開は本当噴飯物で。
信長に刃を向けてた家臣たちが、あっさり矛を収めちゃうんだけど、そんな「ごめんね☆(てへぺろ)」ぐらいの軽い気持ちで主君を裏切るのこの世界の武将たちは!?
信長といえば裏切りは絶対に許さない系大名じゃん!お前ら全員一族郎党皆殺しだよ!?

この辺で将軍の家臣が「もはや、ついていけない」って言うんだけど、私はこの話についていけないよ!!


それで、最後まさおが歌って幕が下りるから「あぁ…やっと終わった…」と思ったら、宣教師が歌い出したんだよね。

嘘でしょ?この話まだ続くの??


ごめん今の本能寺に比定するんだと思ってたわ…。

いや、確かに場所が本能寺ではなかったけど…もうそんなんさ、言い出したら全部…キリないじゃんこの芝居…。

もう、ずっとこのかんじが続くのね。

なんか気付いたら武将が増えてて、奥さんたちが増えてて、将軍一行が出てきてて…ここはなんの会場なの?こんなに広かったっけ??

何中なの?なにしてる最中なの??

合議中なの?それとも雑談中なの?

誰がウエクミ先生呼んできて……。
もうこれ以上は勘弁してくれ…。・゜・(ノД`)・゜・。

 

あと退団するトップ「人々の希望と恨みを背負って、天下をとる気概のあるものがわしを殺せ!」的なこと言わせといて、誰も殺さないのおかしくない?
自分の役割を担える者が自分を殺して、その座に着けって言ってるんでしょう?
神殺しでしょうここは!次期トップが!
神を殺して新しい世を作るんでいいじゃん!

ていうか、たまきちの役は一体なんなんだ!?

 完全正二番手なんだから、たまきちは「本能寺の変キリシタン黒幕説」に基づいての悪役かと思ってたんだけど、全然違ったな。

そもそも、こいつは信仰心も大してないっぽいし、イコール布教しにきた訳でもないっぽい。

裏切り者の末裔だなんだ言ってたけど、それと信長の件がどう絡むのか、全く分からん。

お前は何しに日本に来たんだ!?

 

本能寺で信長が言う「やっとわしを殺すだけの器になったか!」ってセリフは格好良いけど、こんな生命力のない信長誰が見たいの??
なんか私が期待してたのは、生命力に溢れ、新しい文化にガッつき、トンチンカンな衣装でドヤ顔してるような信長@まさおだったんだけど…。

 

なんか、作り手が後半で風呂敷畳む体力がなくなっちゃったのが見え見えというか。
全体的に雑!
頭を悩ませて一生懸命作ったとは思えない!!

後半の秀吉と光秀なんか本当ひどすぎる…。

信長含め、登場人物の考えが浅薄すぎるでしょ…秀吉は天下統一を成すんですよ…?

 

私がハズレっぽい公演はなるべく観ないようにしてるのもあるかも知れないが、ここ最近ではぶっちぎりでワーストの作品でした。

観てる間、はっきり苦痛だった。

 

自分の贔屓がこれで退団だったら…嫌だなぁ…